株式投資の指標一覧シートを作成しました
男性_疑問

株式投資には投資指標がいっぱい…
全部覚えるのは大変…

刈屋

投資指標を一覧できるシートを作成しましたのでご活用ください!

株式の投資指標一覧シートのおすすめポイント
  • 財務三表と株式の関係性が分かる
  • 投資指標が何を表すかが分かる
  • 投資指標どうしの関係が分かる

株式投資ではファンダメンタル分析は欠かせません。分析には投資指標が役立ちます。
しかし、投資指標の数は多く、慣れていないと分かりにくいものです。

そこで、株式の投資指標を一覧できるシートを作成しました

投資指標は財務三表をもとに算出されます。そこで、シートでは財務三表と株式の関係性を示しています。

また、投資指標が「どのように計算されるか」が分かると意味を理解しやすいです。
シートでは直観的に理解できるように作成しました。

また、投資指標同士は相互に関連し合っています。その関係性もシートを見ると分かるようになっています。

ファンダメンタルズ分析とは

ファンダメンタルズ分析とは

株の投資判断の分析は大きく分けて2種類あります。テクニカル分析とファンダメンタルズ分析です。

テクニカル分析

売買価格や数量などをもとに、投資家の行動パターンに注目する分析です。

分析の対象としては、ローソク足、移動平均線、MACD、RSIなどがあります。

ファンダメンタルズ分析

売上高・利益などの業績や財務状況など企業の価値に注目する分析です。

分析の対象としては、売上高、営業利益率、自己資本利益率(ROE)、株価収益率(PER)などがあります。

指標一覧シートは、ファンダメンタルズ分析に留意して作成しています。

財務三表とは

ファンダメンタルズ分析では、各企業が公開する財務三表を用います。
財務三表とは、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書を指します

損益計算書

企業活動による一年間の売上と経費(損益)を示します

営業利益(売上-売上原価-販管費)や経常利益(営業利益+営業外損益)などが記載されています。

貸借対照表

企業の資産と負債の状況(財務状況)を示します。

資産は流動資産と固定資産、負債は流動負債と固定負債、また、純資産も記載されます。

キャッシュフロー計算書

企業活動における一年間の現金の流れを示します。

営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローが記載されます。

株とは

株とは、株式会社が発行する有価証券のことです。
株式会社の出資者は、その出資割合に応じて株を取得することができます。

株の持ち主を株主と呼びます。株主は、下記の3つの権利を株の保有割合に応じて取得できます。

  • 会社の経営に参加する権利(議決権)
  • 配当を受け取る権利(剰余金分配請求権)
  • 会社が倒産した時に財産を受け取る権利(残余財産分配請求権)

つまり、会社の方向性を決めたり、財産の請求ができます。
そのため、株主とは会社の持ち主になります。

投資家にとっての株

しかし、会社経営に参加するために株を買う投資家は稀です。
ほとんどの場合、投資家は資産形成や運用の手段として株を購入します。

この場合、注目すべきは下記の2点になります。

  • 買った株が値上がりするか?
  • 配当金が多く支払われるか?

株は、人気により価格が変動します。当然、値上がりしそうな株や配当金の多い株が人気になります。

そのため、株を購入する企業がきちんと利益を上げるか?財務状況は問題ないか?を分析することが大切です。
これがファンダメンタルズ分析です。

投資指標一覧シート

前置きが長くなりましたが、投資指標一覧シートについて説明します。

財務三表の関連性

財務三表はそれぞれ関連します。シートの上半分に注目ください。

貸借対照表は企業の財務状況を示します。
ここに記載される資産を活用して利益をあげることが企業活動です。

まず、昨年の貸借対照表が昨年の企業の財務状況を表しています。
ここから企業活動を行った結果が昨年の損益計算書で示されます。
最終的には、当期純利益の金額が企業活動の成果と言えます。

当期純利益は、一部を企業の内部留保として今年の貸借対照表の純資産に加えられます。
それ以外は株主への配当として支払われます。

現金の流れは昨年のキャッシュフロー計算書に記載されます。
昨年の貸借対照表の流動資産(現金)は昨年のキャッシュフロー計算書を経て、今年の貸借対照表の流動資産(現金)に反映されます。

投資指標

これら財務三表にある数字の中から、特に投資家にとって役立つ重要な値を投資指標と呼びます。
図中にオレンジで示します。

投資指標は、大きく下記の5つに分類されます。

  • 収益性
  • 成長性
  • 安全性
  • 割安/割高の判断
  • 配当

収益性

企業の収益力を示す指標です。主な指標には下表があります。

計算式
営業利益率 営業利益/売上
経常利益率 経常利益/売上
自己資本利益率(ROE) 当期純利益/純資産(自己資本)
総資本利益率(ROA) 当期純利益/負債と純資産の和(総資本)
1株当たり利益(EPS) 当期純利益/発行済み株数

成長性

企業の成長性を示す指標です。主な指標には下表があります。

計算式
総資本増加率 今年の負債と純資産の和(総資本)/昨年の負債と純資産の和(総資本)
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

安全性

企業が債務を安全に行えるかどうかを判断するための指標です。主な指標には下表があります。

計算式
自己資本比率 純資産(自己資本)/負債総額(総資本)
流動比率 流動資産/流動負債
1株当たり株主資本(BPS) 負債と純資産の和(総資本)/発行済み株数

割安/割高の判断

株価が割安か、割高かを判断するための指標です。主な指標には下表があります。

計算式
株価収益率(PER) 株価/1株当たり利益(EPS)
株価資産倍率(PBR) 株価/1株当たり株主資本(BPS)

配当

配当に関する指標です。主な指標には下表があります。

計算式
配当性向 配当金/当期純利益
配当利回り 1株当たり配当/株価

最後に

刈屋

株式投資の投資指標は数が多く、一度に全て覚えるのは大変です。
一覧シートを手元に置いて、ファンダメンタルズ分析を行う際にぜひ活用してみてくださいね。